全国初、入船中に「植物工場」 新鮮なレタスを収穫

教室農場で順調に 多様な学習展開に期待

 浦安市が理科教育推進校の市立入船中(緒方利昭校長)に設置した「植物工場」で栽培している野菜の生育が順調で、色鮮やかで新鮮なレタスが収穫されている。市教委によると、学校教育現場で植物工場を導入したのは全国初。この施設の活用で、理科、環境教育、食育の充実など多様な学習展開が期待される。

入船中 植物工場

植物工場の種まきや水やりなどを担当する佐々木悠帆さんと竹内要太さん=入船中

 植物工場は入船中校舎1階の教室に誕生。土もなければ、そのにおいもない。小型植物工場(幅6メートル、奥行き2.1メートル、高さ2.5メートル)1台と、ひと回り小型の小型のワゴン型植物工場6台。これらはLED照明や空調、養液供給などで植物が育つ環境を人工的にコントロールして植物を育てる仕組み。
 季節や天候に左右されずに植物を育てられるのも特色のひとつ。設備費は約2千万円。年間運営費は電気代89万円など約130万円を見込んでいる。
 市の教育ビジョンでは「理科教育の充実」や「環境教育の推進」が基本計画に位置づけられている。入船中は理科教育推進校のため、植物工場設置の指定を受けた。
 教室には、昨年秋にワゴン型、12月に小型工場を導入。レタスを栽培している。種をまいてから1カ月程度で収穫できるという。1、2年の「環境係」の8人が種まきや水やりなどを担当。

 1月20日には植物工場と育てる作業、収穫などの様子が報道関係者に公開された。育てられたレタスはみずみずしく、色鮮やかで新鮮そのもの。LED照明にいっそう映えて見えた。作業を披露した1年の佐々木悠帆(はるほ)さん(13)は「自分で育てた野菜は格別です」。竹内要太さん(12)は「レタスが育つ様子をみるのは楽しい」と生き生きした表情で話した。

 市内には農地も農家もなく、子供たちは野菜の生育を観察する機会も少ない。植物工場では学ぶことや体験することも多い。植物工場によって、子供たちは植物の成長の楽しみ、収穫の喜び、とれたて野菜の味覚などを体験できる。
 市教委では植物工場は農地のない浦安市ができなかった学びを実現するもので、植物の育成を身近に感じさせることも必要。先進的な技術に触れさせることで、新しい見方や考え方を育てたい—としている。

 ワゴン型植物工場は家庭用小型冷蔵庫くらいの大きさで、移動が可能。他校に貸し出すことができる。緒方校長は「自分たちで育て収穫した野菜を家庭でも味わい、地域の文化祭でもわけてあげれば」と話していた。


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