クリスマスに届け ~いるか合唱団

クリスマスに届け ~いるか合唱団

 浦安の小学生だけの合唱団が、2つのクリスマス発表会に向けて猛練習に追われている。青少年館に活動拠点を置く「いるか合唱団」(35人)で、12月14日文化会館で開かれるホワイトクリスマスコンサートと、ホテル・サンルートプラザ東京でのショー(12月25日)。「上手に歌うだけでなく、歌の楽しさを伝えるエンターテインメント性も身に付けてほしい」と、講師の指導に熱が入っている。

いるか合唱団

巽、洋一郎両先生の指導で、練習に励むいるか合唱団

 合唱団誕生のきっかけは平成21年5月、青少年館事業の1つとして開かれた合唱教室。参加者から続けてほしいとの声が上がり、4ヵ月後15人のメンバーで合唱団がスタートした。名称は、いろいろな候補が出された中から「いるか」名が残り、国立音楽大学を卒業しオペラ出演が多い声楽家、巽順子さんが講師に、伴奏はシンガーソングライターの洋一郎さんという指導陣が決まった。「最大限に楽しく」がモットーだ。

◆練習は明るく、厳しく

 練習は月2回、土曜日の午前中に行っているが、11月の追い込み期に入ると毎週土曜日に増えた。その1コマを覗くと ― 。

 背筋を伸ぱす運動、発声練習と続き、練習本番。発表予定の10曲近い中から「チムチムチェリー」などの楽譜が取り出された。
 「顔を上げて。下を向くと声も沈んでくるよ」「前の壁の、その向こうにいる人に伝える気持ちでね」「姿勢がぐらついてきたよ、シャキッとして」‥。巽先生の声は容赦ない。でも手拍子を取り、曲の入り方を「1・2・3、はい」と指示する声はやさしい。
 2つの班に分かれた編成だが、並び方は上手下手、年齢に関係なくバラバラ。学校や上・下級生の枠を越えて、みんなが助け合い、友達になるという。「吸収する速度が早くて驚かされます」と巽先生は話した。

◆中高生の合唱団づくりの担い手に

 小学生対象の合唱団は他にもあるが、ダンスやミュージカルが中心で、合唱そのものにポイントを置いているのは市内では「いるか」だけという。小学校を卒業すると退団。欠員について年度初めに募集するが、15人スタートだったのが翌年25人、昨年度は33人と増加の一途。姉の姿を見て応募した妹もいる,

 卒業生の1人が今年、ミュージカル「アニー」のオーデションに受かり、プロデビューした。「いるか」のスター第1号。しかし卒業後の合唱サークルは、市内では成人対象のものしかなく、中・高生の合唱は学校活動が中心となる。「学校から離れて、現在層の薄い中高生の合唱活動の担い手になってほしい」と、洋一郎さんは卒業生に期待を寄せる。

 本番まで約1ヵ月。「児童だからという言い訳はしたくない。舞台に立つプライドを持たせてあげたい。そして後輩が入団したいと憧れる”いるか合唱団”に」。巽先生の願いだ。


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