「奥さまはマリナーゼFINAL」 6月ベストセラー14位 累計22万部超

「奥さまはマリナーゼFINAL」

6月ベストセラー14位 累計22万部超

 シロガネーゼ (東京・白金台)やアシアレーヌ(兵庫県芦屋市)をもじって、浦安市の日の出、明海地区の高層マンション群に住む既婚女性に冠せられた「マリナーゼ」。その日常をマンガとエッセイで綴った「奥さまはマリナーゼ」(宙出版)がシリーズ累計で22万部を超え、5月に発刊された4巻目「奥さまはマリナーゼFINAL」(950円+税)も有隣堂アトレ新浦安店の「6月月刊ベストセラー」で14位に入る好調な売行きだ。

ほしのゆみさん

ほしのゆみさん

 著者のほしのゆみさん(41)は兵庫県の生まれで、浦安に住んで約15年。夫と愛犬マル(チワワ)との生活を描いたシリーズの人気は、「オッチョコチョイな実体験」(編集者談)をそのまま表現した親近感 & 著者の “ゆるキャラ” にありそうだ。
 「私は全然クリエーティブじゃないので…。提供するより受け手側が好きです。お風呂でもトイレでも読んでいます。本の中や実体験で面白いことを見つけると、人に伝えたくなるんです」

奥さまはマリナーゼ

「奥さまはマリナーゼ」に見る ほしの夫妻の日常 
(C) yumi hoshino

〈ゆるキャラの数々〉

 大手コンタクトレンズ会社の職場で夫と出会い、1ヵ月後にプロポーズ。ええ、ほしのさんの方から。「いいよ」とあっさり承諾されると逆に心配になり、「だったら婚姻届を持ってきて」。
 寿退社後は1年間の猶予付きでマンガ雑誌に投稿し、ブログを立ち上げ、毎日欠かさず更新した。中学高校時代に美術部に籍を置いた絵心と、新浦安駅前の電話会社でアルバイト中に知り合ったマリナーゼとの交流がネタづくりに貢献。ブログは1日平均4万ヒットの反響を呼び、やがて出版社からの注文も。
 「ちまちま網を張って、相手がひっかかるのを待つ “クモの巣作戦” 」。これが功を奏し、2005年に第1巻を発刊。読者のメールや手紙も増え、散歩途中で声を掛けられるようにもなった。

〈読者との交流〉

 深海生物に詳しい夫からの情報提供、愛犬マルちゃんを通じての愛犬家たちとの交流…家族の協力で描く温かい作品に「その気がなかったのに、読んでいるうちに結婚してもいいかな、と思うようになりました」というメールが届く。
 学生時代に読み始めたというファンがサイン会に幼児を抱いて現れ、「親世代のことが分かるようになりました」と。
 読者の反応は1日10通ほど。これが字の間違いなどミスが発覚すると30通くらいにはね上がる。「黄」の中の「由」の字を20年以上も「田」と思い込んでいたミスも読者が教えてくれた。

 「少女時代から親になり、おじいさん・おばあさんの世代になっても分かり合えるモノはあります。各世代が親近感を抱いて共感できるものを、おばあさんになっても描いていたいですね」
 「エツ!今回がFINALですって…でも今度、RETURNSがあったりして」
 タレントの柳原加奈子に似た、ふっくらした顔が楽しそうに揺れた。


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