「自分を見つめ直す」 明海大で終活シンポ

「自分を見つめ直す」  明海大で終活シンポ

「真の終活」とは?

 人生の終焉に、どう向き合って生きていくべきか…を考える終活シンポジウムが3月15日、明海大(安井利一学長)浦安キャンパスで開かれた。いち早く「終活」を研究してきた同大のホスピタリティ・ツーリズム学部が、各界の第一人者を交えて「真の終活」をめぐり討論した。終活認知度の向上と高齢化社会を反映して、中高年の市民ら350人がメモを取りながら熱心に耳を傾けた。
 シンポでは、浄土宗心光院住職・戸松義晴、戦場カメラマンの渡部陽一、終活カウンセラー協会代表理事・武藤頼胡、同学部教授・内苑孝美の4氏が討議した。

明海大・終活シンポジウム

高齢化時代を反映、350人の聴衆が詰めかけた明海大の終活シンポ

 まず”終活”の意味合いでは「仏教ではあの世の就職活動」(戸松氏)▽「世界の戦場を回った結果、生き残るには家族皆が一緒で食べ物を分け合い、子供が次世代に引き継いでいける環境整備が大切。生きていくことを考えたい」(渡部氏)▽「年間130回講演しているが、この1年で終活の認知度が2~3割から9割に高まった」(武藤氏)。
 さらに戸松氏は「死の準備だけでなく、死を通してどう生きていくか、妻や子供にどう引き継いでもらうか。ポジティブな最期のためには肉体的な面と心の両方のバランスが大事」と話した。
 武藤氏は「なんで自分が終活を考えたのか見つめてほしい」と語った。
 人生の終末期に延命措置を望むかなど万一に備えて自分の希望を書き留めておく「エンディングノート」について「参加者でノートを持っている人は半数いた」、自身も書き終えている戸松氏は「書きやすいところだけ書く。完璧なものはできない」とアドバイス。
 渡部氏は「言葉の力は強いので日本でも戦場でもメモをノートに貼っている。それがエンディングノートにつながる」と話した。
 4氏は次のように締めくくった。「今日をきっかけにエンディングノートを1冊完成させたい」(内苑氏) ▽「生き甲斐持って生きていく終活を広げるのが私の”終活”」(武藤氏) ▽「エンディングノートトラベルを決断した」(渡部氏) ▽「悩むだけでなく、相談してみる、供養場を見に行くなど一歩踏み出す工夫が大切」(戸松氏)。

自分らしく生きる

 討論に先立ち内苑教授が「現代社会における終活の必要性」をテーマに基調講演。「単独世帯や高齢化世帯の増加、晩婚化など社会状況を反映して”終活”の認知度が高まっている」と指摘した。
 また終活の定義を「人生の終焉を考えることを通し、自分を見つめ自分らしく生きる活動」とし、終活には墓や葬儀、遺言などの「現実的活動」と、毎日の生活を楽しみ、趣味や家族の絆、社会的責任など「人生を充実させる活動」の2要素があると話した。
 さらに”真の終活”には (1)本当の意味を知る (2)人生の棚卸 (3)今の自分を受け入れる (4)自分自身の甲斐を見出す (5)未来に向かって歩む―の5ステップがあると指摘した。


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