震災特集: 被災・保護猫を助けたい 岩佐かおりさん

 震災特集 

 東日本大震災で浦安市は3万7千世帯、9万6千人もの被災者が出た。
 あれから3年。激しい揺れは人々の記憶から薄れ、歪曲した道路や駅前広場などは元の姿を取り戻しつつある。復旧・復興に平成26年度も213億円がつぎ込まれる。
 しかし、被災者や救助員ら一人ひとりの胸には、今も当時の辛い思いが顔を出し、近未来に予想される大災害発生の備えに心を痛める。
 浦安の人たちのあの日、今、これからを追った。

被災・保護猫を助けたい

岩佐かおりさん

 東日本大震災で飼い主とはぐれてしまった被災猫を助けたい一心で、福島の救出ボランティアに参加した岩佐かおりさん(44)。今、堀江6丁目の保護猫カフェ 「キャットラウンジ猫の館ME」で、ラウンジディレクターを務めている。オーナーから全権をまかされている責任者だ。

保護猫の面倒をみる岩佐かおりさん

 保護猫の面倒をみる岩佐かおりさん。
17匹のうち半分以上が福島からの被災猫という

 この猫の館には、福島の被災猫のほか、浦安で保護された猫など、生後3ヵ月から4歳までの計17匹が新しい飼い主が現れるのを待っている。
 「震災から3年たちますが、生々しい現地の様子はとても忘れられません。まだ帰宅困難地域などには必死に生き延びている猫がいます。ボランティアによる救出作戦は今でも続き、一匹でも多く救出しようと奮闘している現実があります」
 被災地への関心が風化しないようにと、2月に猫の館でボランティアが持ち寄った被災猫の譲渡会を主催した。
 被災猫が保護されると、インターネットに掲載して飼い主を探す。名乗り手がいなければ当面ボランティアが飼う。譲渡会はそんなボランティアの後方支援でもある。
 「猫の館は、猫の売買をするショップではなく、猫と里親とのお見合いの場所。間違われやすいのですが、癒しのための猫カフェとは、目的が大きく違います」
 とはいえ、餌代、光熱費、病気になった猫の治療費など必要経費は多く、ラウンジ維持のために、癒しだけを求めて訪れる人にもお見合いを兼ねて開放している。
 入館料は1人1時間1000円(土日、祝日は200円増し)。「訪れた人には猫じゃらしをお渡しし、思う存分楽しんでもらっています」
 昨年7月、オープン。「プレオープンの時を含めてわずか半年足らずで20匹が里親のもとに引き取られていきました。私たちはここを出る保護猫を卒業といっていますが、短期間で20匹の卒業は、やはりうれしい」。
 市の地域猫愛護員でもある岩佐さんは「好きなだけでは猫は飼えません。家族を含めて猫を飼える環境にあるか、譲渡には多くの条件をつけさせてもらっています」。


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