~婚活から就学まで~ 子育てするなら浦安で 市が少子化対策プランを立案

~婚活から就学まで~ 子育てするなら 浦安

市が少子化対策プランを立案

 「子育てするなら浦安で」。こんなキャッチコピーが似合う町づくりへ、市は新年度から今までにも増して力を入れる。日本の少子化傾向が問題視される中、これにどう立ち向かうか…国に先駆けて、自治体独自の子育て支援プランを作成、モデル事業として取り組む。

切れ目のない支援

 プランの柱のひとつは「こどもプロジェクト事業」。結婚から妊娠、出産、就園、就学の流れの中で、切れ目ない施策で支援を続ける体制を構築する。
 フィンランドの 『ネウボラ』制度がモデル。これは妊娠時の母体の健康面、精神面の支援。出産後はそれに加え、育児と子どもの教育・保育から就学までを一貫として捉え、保育園、小学校、病院などの連携を深める。また里帰り出産の有無、いつからどういう形態で就労するのか、子育て支援サービスをどう使うかなどケアプランを作成しいくというシステム。
 具体策としては、子育て家族支援者養成講座を充実、拡大させ、資格認定を受けた子育てケアマネジャー(現在8人)を増やす。
 さらに母子手帳の交付、出産前後、生後6カ月検診、1歳誕生日ギフトなどほぽ半年ごとにお母さんと接触する機会を設け、ケアマネジャーが中心となって子育て相談に乗り、ケアプランを作成することでさまざまな不安解消に努める。マタニティ鬱(うつ)と呼ばれる症状の解消も目的のひとつだ。

公立幼稚園でリフレッシュ保育

 市こども部によると「ほんの少し、気軽に子供を預かってくれるところがほしい」と希望する母親が多い。保育所やNPO法人で預かってくれるところはあるが、事前予約など手続きが面倒なケースが多い。
 例えば「小さな弟が風邪を引き病院に行きたいが、兄を残していけないし、連れていくのも院内感染が心配」といった場合に即応できるシステムが求められるのだ。
 このため公立幼稚園の余裕教室や旧教職員住宅を活用し、家庭での保育や育児が困難となった子供を一時的に預かる構想が進んでいる。
 具体的には元町地区(旧第3教職員住宅)と中町地区(富岡幼稚園)、新町地区(日の出幼稚園)の3ヵ所に設けられる。公立幼稚園を活用した一時保育所は全国でも初めてではないかという。

子育て支援パスポート

 子育て家庭の経済的支援のため、企業や店舗が割引や独自の優待サービスを行うもので、開始されてから今年で5年目を迎える。
 市からの要請というより、店舗の自発的取り組みで、利用金額の5%割引をしてくれる店など現在91店舗が協力している。これをもっと拡大するため、当初からの協力店・事業所を表彰する。
 このほか、結婚促進のための”婚活”支援費(200万円)など、子育てに関するさまざまな施策が新年度予算楽に盛り込まれ、中長期的に取り組むための「少子化対策基金」30億円が積み立てられる。
 こども部の金子昇部長は「市民のニーズを聞き、こういう環境になれば安心して子供が生めるという施策をこれからも探っていきたい」と話した。

夫の不妊検査費

 子育て施策ではなく「健康・福祉施策」に属する項目だが、特定不妊治療費等助成事業として少子化対策基金とは別に2千万円弱が新年度予算案に計上された。
 不妊に悩む女性への助成はあるが、男性の不妊検査費用にも広げた点が注目。1万円を上限に2回まで申請できるというユニークな取り組みも関心を集めそうだ。

背 景

 浦安市の少子化は東日本大震災の以前から歯止めがかからない状態で、0~5歳児は現在9000人を割り込み、人口のわずか5%を占めるに止まっている。
 地方の若者が働く場所を求めて都会に移る時代(都会は人口増)から、都会での子育て環境の悪化で移住者は子どもをあまり産めず、子どもの数が減り、やがてはすべての世代か減少する”極点社会”になるという指摘もある。
 全国の首長の有志で構成される「福祉自治体ユニット」では、「税と社会保障の一体改革」に伴い平成27年4月から、社会保障で子育てを支援するという新しい制度に対して研究会(「地域子ども・子育て支援システム研究会」)を発足。浦安市は世田谷区や和光市(埼玉県)、名張市(三重県)などとともに研究会に参加し、早くから諸施策の検討を進めてきた。


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